メジャーデビュー時には既にヴェテランの風格があった。
今朝の目覚めの曲は、アニタ・ベイカーの「スウィート・ラヴ」です。先日のサンディ・リードからのタイトルつながりですね(^^)
アニタ・ベイカーは1970年代後半にファンク・バンド Chapter 8 のヴォーカリストとしてデビューしましたが、最初のアルバムが出たところで不運にも所属レーベルが倒産してしまいました。
彼女はそれにもめげず音楽活動を続ける道を選択。ソロシンガーとして最初のアルバムは Beverly Glen というマイナーレーベルから出た『The Songstress』(1983 - 全米139位)。マイナーから出た作品にしては売れたと言えます。
その後3年の準備期間を経て、86年に今度は満を持して Elektra からリリースされたメジャーデビュー・シングルがこの「スウィート・ラヴ」でした。上記のような経緯があったので、この時点で彼女は既にヴェテランの風格を漂わせていたわけです。
最初に聴いたのは『アメリカン・トップ40』だったと思います。イントロのキーボードのフレーズを耳にした瞬間に私はノックアウトを喰らいましたね。このアッパーミドルな曲全体を包み込むような Dean "Sir" Gant の実に華麗で繊細な演奏!
R&Bテイストはあるものの決して泥臭くはなく都会的。ポップでありながら時にジャジー。シルキーでゴージャス! ビルボード・ホット100では最高8位、同R&Bチャートでは最高2位、そしてアダルト・コンテンポラリーでも最高第3位とジャンルを超えて大ヒットを記録したのも納得です。
「スウィート・ラヴ」を聴いて、私は間違いなく「本物のシンガーが登場」したと確信しました。
2コメント
2020.01.24 12:42
2020.01.24 06:39