#0059 愛しのNO.2ヒット(005):「Which Way You Goin' Billy/ビリーの別れ道」 The Poppy Family


 華々しい#1ヒットに比べて愛しさ倍増!

 ビルボード・ホット100で最高2位止まりだった曲のシリーズです。1970年代5曲目の愛しのNO.2ヒットは、ポピー・ファミリーの「ビリーの別れ道」でした。

 ポピー・ファミリーはカナダのヴァンクーヴァー出身の4人組ポップ・グループで、Susan Jacks (vo) と Terry Jacks (g) の夫婦が中核を成していました。

 彼らのデビューは1968年で本国カナダのチャートで「Beyond The Clouds」が地味に初ヒットしました。「ビリーの別れ道」は彼らにとって初めての大ヒットとなり、またビルボード・ホット100に入った初めての曲となりました。

 「ビリーの別れ道」の作者は夫のテリー・ジャックス、美しいリード・ヴォーカルは妻のスーザン・ジャックスで、2人の関係が絶妙だったことがうかがえます。曲調はソフトなポップ・ナンバーで、素朴で清涼感のあるミドル・バラードに癒されることも多かった!

 このシングルは、カナダでは69年にリリースされ本国ではNO.1に輝いたのですが、その勢いを買って70年に入ってから全米でもリリースされ、3月28日付でビルボード・ホット100の第100位(!)に初登場しました。

 上に立ちはだかったのは、Ray Stevens の「Everything Is Beautiful/みんなビューティフル」! レイ・スティ-ヴンスは他にもNO.1ヒットがあって、その陰でNO.2で泣いたアーティストがいるんです。実はすごい人なのかも(^^;)

 そして次の週にレイ・スティーヴンスがNO.1から落ちたかと思ったら、下からものすごい勢いで上がって来た The Beatles の「The Long And Winding Road/ロング・アンド・ワインディング・ロード」に一気に抜き去られてしまいました!

 ポピー・ファミリーの次のシングル「That’s Where I Went Wrong」がビルボード・ホット100で最高29位を記録したので、彼らはかろうじて一発屋になることを免れました。しかしその後は二度と全米トップ40に帰ってくることはありませんでした。順風満帆に思えた夫婦生活も翳りを迎え、73年にはグループも夫婦生活もともに解散となりました。




 元夫のテリー・ジャックス「Seasons In The Sun/そよ風のバラード」を全米1位にしたのは、その後の74年のことでした。

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