#0046 「Do They Know It's Christmas?」 Band Aid


1984年にUK&アイルランドのミュージシャンたちが立ち上がった。

 エチオピアの飢饉を救おうと The Boomtown Rats のリーダー Bob Geldof が立ち上がったのが1984年のことでした。彼は UltravoxMidge Ure とともに曲を作り、仲間のミュージシャンに声をかけ一大プロジェクトを作り上げました。それがバンド・エイドです。

 バンド・エイドとは有名な救急絆創膏の名前ですが、元々「Aid」という英単語「救い」の意味。飢饉による食糧不足に苦しむ人々、子どもたちを救うバンド、というしゃれた名前です。

 84年の11月25日にたった1日でレコーディングされた「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」はすぐさまレコードがプレスされ、12月3日にはUK、アイルランドのレコード店の店頭に並んでいました。その売り上げはすさまじい勢いで、UKだけで300万枚以上の出荷を記録しているそうです。

 この曲はUKチャートでは当然の如くNO.1ヒットになり、その勢いは大西洋を渡った全米にも飛び火、ビルボード・ホット100では翌85年に最高第13位に達し、●ゴールド・ディスクにも輝いています。

 「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」はとにかく参加メンバーが豪華で、ボブ・ゲルドフの顔の広さ、人脈の豊富さを物語っています。画像を見れば分かりますが、こんな贅沢な顔ぶれがチャリティすなわち無償で集まるなんて、当時は信じられない夢のような出来事でした!

 識別できるだけでもボブ・ゲルドフ、Boy George、George Michael、Simon Le Bon、Sting、Bono らのヴォーカルが聞こえます。写真を見れば他にも Phil Collins、John & Roger & Andy Taylor、Nick Rhodes、Jody Watley、Paul Weller、Kool & The Gang、Spandau Ballet、Midge Ure、Bananarama などなど数え切れないミュージシャンたちが。

 さらに! ボーイ・ジョージが写真に写っていないのと同様、スケジュールの関係で撮影時にいなかった David Bowie、Paul McCartney、Holly Johnson なども参加・協力しているんです。

 画像はUS盤12''シングルです。Trevor Horn によるリミックスがメインで、そこにはリズム・トラックに乗せて温かいメッセージを送る「語り」の部分が加えられた6分を超えるロング・ヴァージョンが収められています。B面には通常のシングル・ミックス +「Feed The World」の2トラック。

 当時はレコードが擦り切れるほど何度も何度も聴き、その後CD化されてからはPCやウォークマンにも取り込んで、さらに何度も何度も聴いたものでした。





 この動きが後のアメリカの United Support Of Artists for Africa にもつながっていくなど、「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」は世界的なチャリティ・ムーヴメントの火付け役となりましたね。

8コメント

  • 1000 / 1000

  • gutch15

    2019.12.21 13:58

    @anasato声かけ役のボブ・ゲルドフがまだ33歳の青年でしたからね。ブリティッシュ・インヴェイジョンのアーティストもたくさんいて輝いていました。こちらはちゃんとシングル・リリースされていたので、当時の記録を今になって超えることはないでしょうね。
  • anasato

    2019.12.21 12:11

    ベテランというより、若手が中心に集まったことによるキラキラ感がありますよね!マライアのクリスマスのやつが全米1位になって話題になってますが、こちらはどんなんでしょうね?
  • gutch15

    2019.12.19 21:40

    @Merman実は「ウィ・アー・ザ・ワールド」の前の段階でこちらがあったんです。チャリティが金儲けや売名行為に利用されないように、透明化することが大切ですね!

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